「いきなり!ステーキ」社長直筆メッセージがダメだと思った理由
本日の気になった記事です。
『いきなり!ステーキ、社長直筆の「お願い」を全店掲出』
お願い=「来客が減っているので、来てください!」というメッセージだそうです。
…これ、どう思いますか?
僕は、「あ、なんかダメかも」って思いました。
最初は直感的にそう思っただけなんですけど、「なぜそう思ったのか?」ちょっと理由を考えてみました。
…
■来店は「お願い」するものなのか?
「ぜひ、うちのお店に来てください!」
これって、(一部の超人気店を除く)ほぼ全ての飲食店が考えていることですよね。
どこのお店だって、お客様に来てもらうための努力をしています。値引きだったり、新商品の開発だったり。そりゃ「お願い」もするんでしょうけど...。
これだと、「いきなりさん(うちの奥さんの呼び方です笑)」も、やっているはずの企業努力が隠れてしまって、ただ「お願い」しているだけに見えませんか?
…
近年、「弱み」を見せることは、戦略的に「あり」になってきたと思うんです。
公出しているものの情報は、ちょっと検索すれば簡単に手に入りますし、本人が「隠したい」ことだって、意向に反して拡散してしまうような世の中です。「弱みがバレてしまうかも…」と、不安を抱えながら戦うよりも、堂々と弱みを晒したほうが「潔し!」と評価されることだってあります。
でも、これって「いきなりさん」のような強者よりも、駆け出しの弱者がやったほうが、より効果的だと思うんです。
「今はまだ弱いけど、頑張ってるんで応援してください!」のほうが、「苦しくなってきたんで、うちが勝ち続けるために応援してください!」よりも共感できます。
■社長の直筆に意味はあるのか?
(以下、本文抜粋)
「…お客様のご来店が減少しております。このままではお近くの店を閉めることになります。従業員一同は明るく元気に頑張っております」
いかにも社長からのメッセージという感じです。
「このままではお近くの店を閉めることになります」からは、「あなた(お客様)も、それじゃ困るでしょ?いいんですか?なくなっても!」という意図を感じてしまいます。(邪推かも😅)
「従業員一同は明るく元気に頑張っております」からは、「従業員は悪くない!」という主張を感じ、「じゃあ、誰が悪いんだっけ?」と考えてしまう...。(うーん、性格悪いかも😅)
要は「お願い」には見えないんですよね。
たぶん、社長じゃなくて、部下が考えたメッセージであれば、案の段階で多くの人のチェックが入ったのでしょうけれど、社長直筆じゃあ「これはちょっと...」と思っても、何も言えないです。
あと、「来店してください!」とお願いするなら、トップからじゃなくて、現場で汗を流している人からの方がいいと思うんです。
「そんなに頑張っているんなら…」と共感できればこそ、簡単なお願いなら聞いてもいいと思える。でも、大企業トップの頑張りって見えづらいし、共感しづらいんですよね😅
…
以上、私が「いきなりさん」の社長直筆メッセージを「ダメかも…」と思った理由です。
あら不思議、記事を書いているうちに「いきなりさん」に行きたくなってきました。
だって、美味しいんですもん😁
がんばれ、「いきなりさん」!なくなって欲しくはない(笑)