アプリの生い立ち【その⑧】「新アプリ構想の鍵は“大連携”」(ほとんど「大連携!オーディンバトル」について)
マニアックな話になりがちなアプリの生い立ちシリーズの続きです。
【その⑦】では、冷蔵庫アプリの使用目的が中途半端に分散していることを自覚、「成功するのは難しい」との指摘を認め、目的を絞ったアプリを再計画するところまで書きました。
(…以下、前回の続き)
冷蔵庫アプリの目的は、ざっくり3つありました。
① キャラクターの育成
② キャラクターに自分と同じ食事をさせ、ざっくり食費やカロリーを記録
③ 継続ポイントが付与され、スタンプやクーポンと交換できる
で、①と②を捨て、目的を“獲得したポイントと、クーポンの交換”に絞ることにした訳です。
なるほど、目的はとてもシンプルになりました。
問題は「ポイントの獲得が“面白くて気軽”なものでなければならない」ということです。
最初に思いついたテーマは、“ユーザー同士の連携”でした。
ヒントは昔、超ハマったモバゲーの「大連携!オーディンバトル」というゲーム。
大連携!!オーディンバトル《公式》 | 株式会社gloops(グループス)
当時、スマホゲームはアプリではなく、モバゲーやGREEといったプラットフォームに登録して遊ぶ“ソーシャルゲーム”が主流でした。
ソーシャルゲームって、本当によくできた仕組みで。
簡単に説明すると、以下のような感じです。(多くのゲームは同じような構造だったと思います)
① ゲーム内でチームを組ませる
② チーム同士でバトルする
③ バトルで活躍する(した)メンバーは、チーム内で「リーダー」や「エース」などの称号が与えられ、仲間から称えられる
④ バトルで活躍するためのアイテムは「課金」か「ゲームへの友人招待」で手に入る
⑤ ガチ勢(本気の人たち)は課金して、どんどんガチャを回す
⑥ あまり課金できない人たちは、友人をモバゲーに勧誘してガチャを回す
⑦ バトルに勝つにはチームの連携も必要なので、連帯感から気軽に辞めれない
「コンプガチャ」が射幸心を煽る(煽りすぎる!)と社会問題になり、規制がかかってからは下火となりましたが、お金を稼ぐ仕組みも、会員を増やす仕組みも完璧に見えました。
それでも、スマホゲーム界の主役の座を、アプリに明け渡すことになるのですから、長く活躍するのって本当に難しいんだな、と思い知らされます(^^;
…
もうちょっと「大連携!オーディンバトル」について説明させてくださいm(_ _)m
このゲーム、よくできたソーシャルゲームの中でも、特によくできた仕組みをしていました。
ポイントはバトルのやり方。タイトルにある通り、“チームの連携”が必要になるんです。
【バトルのルール(数字は時間も含めて適当です)】
・バトルは毎日3回、決まった時間に実施される(7時、18時、22時からそれぞれ30分間)
・2つのチームで戦い、時間内に多くダメージを相手に与えたほうが勝ち
・チームのメンバーはそれぞれ、アタックポイントを100pずつ保有
・1回の攻撃で消費するアタックポイントは10p。つまり、時間内に1人最低10回は攻撃することが可能(ただし、アタックポイントを使い切ったら、ゲームアイテムを買って回復することも可能。1回の攻撃で30p消費する“必殺技”もある)
・1回の攻撃で相手に与えられるダメージは、基本的に10点(ガチャで得られる強い武器を持っていれば、攻撃力は大幅にアップ)。また、二人以上のユーザーが交互に攻撃(連携)することで、ボーナス倍率がつく
・ユーザーAが攻撃を行ってから1分以内に、別のユーザーBが連携すれば、与えられるダメージは1.1倍になる。その後、ユーザーC(Aでも可)が1分以内に連携すれば、さらに1.1倍され、与えられるダメージは1.21倍になる。以降、これの繰り返し(倍率が高まったところでエースが必殺技をドンッ!)
・1分以内に連携できなかったり、間違えて同じユーザーが連続攻撃してしまった場合、それまで積み上げたボーナス倍率は1倍に戻ってしまう
要は、相手に大ダメージを与えらえる“課金のエース”(白ヒゲ海賊団にいそう)だけではなく、“決められた時間に1人でも多くのチームメンバーが参加すること”が勝敗を分ける鍵となるわけです。
チームメンバー全員がアタックポイントを使い切り、最後の攻撃から1分経過して連携が切れる!?その直前!!!⇒課金してアタックポントを回復(チャージ)し、連携を紡げばヒーローになれるという。
A「へへっ、俺だってたまにはやる(課金する)んですよ。たまには、ね?」
リーダー「Aさん、よくやった!他に誰か行ける(課金できる)人いない!?」
B「俺、お茶(“チャ”ージアイテムのこと)買って飲んできます!」
エース「やれやれだぜ。Bさんも行くなら、俺がやらないわけにもいかんでしょう。(今月ガチャの回し過ぎで財布が厳しいけど…俺はチームのエースなんだ!)」
私「…(どうしよう…雰囲気的に、俺もいかなきゃいけないのかな)」
D(女性会員)「エースさん、がんばって💛」
エース「Dちゃん、俺のカッコいいところ、見逃さないでくれよな!」
私「ファ、ファイトー!(くそー、俺も課金してぇ…)」
…脱線している間に、長文になり過ぎました(^^;
ということで、“連携”がポイント獲得の鍵となるクーポンアプリ構想については、【その⑨】で書こうと思いますm(_ _)m
課金はちょっとだけ…。そんな私が運営する、川崎駅徒歩圏内クーポンアプリ【掘り出せ!黒ダイヤ!】を、よろしくお願いいたします!
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